あかつき
(その3)

あかつき(33)
2007年11月23日(金)〜11月24日(土)
京都 20:02 → 長崎 08:55
シングルデラックス
今回乗った車両はA寝台個室「シングルデラックス」。子供の頃、20系の個室寝台が全廃された後唯一の個室寝台で、憧れの車両でもあった。実はこの車両に乗るのは今回が初めて。初めて乗るのが廃止の直前とは皮肉なものだ。
この写真は発車直後の窓側の寝台の様子。
こちらは廊下側の様子。奥から枕、写真では見えないがアメニティケースの入ったポーチと浴衣、一番手前がきれいにたたまれた布団だ。
A寝台個室のみに用意されているアメニティ。普通のホテルのセットと変わりはないが、これもA寝台個室の特権だ。
もう一つのA寝台個室の特権がこのシャワーカード。同じ車両内にあるシャワーは、A寝台の客しか使えない。
廊下側のベッドは電動で跳ね上がるようになっている。自然に起きれるようにと、車窓を寝そべりながら楽しむためだろう。
窓側には背もたれが用意されていて、折り畳み式の肘掛もついており、車窓を間近に堪能することもできる。
そのままベッド側の壁にある設備を見てみよう。これは枕元にある読書灯。金メッキがA寝台の証か。
緊急時の非常ボタン。一度押してみたいが、押すようなシチュエーションには会いたくないなぁ。
壁灯のスイッチ。ON/OFFではなく、リニアに照明の明るさを調整できるのは便利だ。ただ、スイッチが金属むき出しで、しかもスイッチ自体が重いので、調整をする時は指が痛くなった。恐らく形状からして昔はゴムカバーがあったと思うのだが、メンテ不足だろうか?
上記以外のスイッチはここでコンパクトにまとめられている。左上のつまみは左が換気・冷房、右が暖房のスイッチ。その隣の右上にはデジタル式の時計がついていてアラーム機能付き。アラームはその下の右中にあるボタンで設定する。左の一つボタンがアラームのON/OFFスイッチ、右の二つが時間調整のスイッチだ。そのまま右下を見ると、左にはシャワー使用知らせ灯がある。これもA寝台個室ならではの設備だ。誰かが使用していると、ここが点灯する。その右はトイレ使用知らせ灯。
一番左の大きいスイッチは、上が天井灯、下が読書灯のスイッチだ。そして真ん中にあるスイッチがベッドの背もたれを動作させるスイッチだ。
ただこのパネル、少し上の写真を見てもらうと解ると思うが一番窓寄りの背もたれの隣にある。で、枕は反対の通路側を前提としている。なので寝ている時に、電気を消したり背もたれを調整したりするのにはだいぶ手を伸ばすか起き上がらないと届かない位置にあるのは不便だ。なにがなんでもコンパクトにまとめれば良いのではなく、ユーザーの使い勝手を考えて欲しかった。
個室のドア入り口。カードキー式で壁にはそのカードキーの使い方とハンガーがある。
カードキーの使い方。他の個室車両と殆ど使い方は変わらないが、初めての人には解りづらいだろう。
これがカードキー。記念に持ち帰ることができる。
ドアの上は荷物スペースになっている。でも少し高い位置にあるので、背の低い人にはしまいづらいだろう。
次に通路側の設備を順に見てみよう。入り口の横には謎のドアがあり、普段はカーテンがかけられている。
カーテンを開けるとドアが出てきた。ここのドアを開けると隣の部屋と繋がり、いわゆるコネクティングルームとなる。
次にあるのが洗面所。ベッドに座るとちょうど顔の位置に洗面台がある。朝、顔を洗ったり歯を磨いたり、コンタクトを装着したりすのに、いちいち個室の外に出なくて良いのは便利だ。
使用中の状態。上の取ってを持って倒すだけで洗面台が出てくる。ちゃんとお湯も使えるので便利だ。ただあまりにも洗面台と顔の位置が近いので、なんだか飲み屋で吐いている気分になるのは気のせいか…
これが洗面台を閉まった状態。すっきりしていて、これだけではなんの装置なのかわからないくらいだ。
だからという訳ではないだろうが、ちゃんと洗面台の使い方まで書いてある。
洗面台の目の前には鏡も用意されており、身支度を整えるには便利だ。その下には電源コンセントもあり、携帯やデジカメ、ノートPC等の充電には欠かせない。ただ一箇所しかないのが難点だ。
洗面台の隣にはテレビがある。しかもビデオデッキ付き。上から順にテレビ・ビデオ、操作パネル、くずもの入れとなっている。
テレビは今時小型とはいえ曲面ブラウン管でビデオ放送は1chしか流れていない。しかもせっかくビデオデッキが付いているのにビデオソフトの貸し出しも無い。(多分、そういう案内は書いてなかった)こういう狭い空間こそ壁掛けの薄型液晶テレビに小型DVDデッキが役に立つと思うのだが、そこまでお金をかけるほどの乗車率ではないということだろうか。
そして一番窓側には小さいながらもライティングデスクがある。ちゃんと蛍光灯もついていて、反対側のベッド側には背もたれもあるので便利だ。ノートPCを持っていったので、早速電源を繋いでこの机の上でデジカメ写真の整理ができた。
ちなみに机は倒すこともできる。こうすると、足元のスペースがゆったりと広くなる。
客室内の設備の案内のステッカー。結構ことこまかに書いてある。
A寝台個室のドアがずらりと並ぶ通路側。実は他の車両とは絨毯の色や起毛の具合も異なっている。
この車両も「出雲」の廃止から捻出されて「あかつき」に転出された車両の一つ。
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