ソミュール戦車博物館
(その17)

2014年08月04日(月)
最後のコーナーは主に各国の現代の戦車のコーナー。これまでも何度か出てきたフランス、パナール社製VBL軽装輪装甲車。
1954年、イギリス製重戦車 FV214 コンカラー。ソ連のIS-3重戦車に対抗するために開発されたが、配備が開始された頃には重戦車というコンセプトが時代に合わなくなっていて早々に退役することになった悲運の戦車。
1945年、イギリス製巡航戦車センチュリオン Mk. 5。戦後の第一世代を代表する戦車だが、ぎりぎり第二次大戦中に配備が間に合ったものの実戦には参加しなかった。世界各国に輸出され、様々な紛争に投入された。Mk.5はNATOでの弾薬共通化のため、機銃をM1919A4 7.62 mm 機関銃に変更したもの。
1961年、イギリス製チーフテン主力戦車。センチュリオンの後継戦車として、またコンカラー重戦車と統合するために設計された第二世代戦車。後継のチャレンジャー1が登場するまで、NATOの主力戦車として活躍した。
1967年、スウェーデン製 Strv.103 主力戦車。S-tank とも呼ばれていて、一応第二世代戦車に当たる。展示車両は初期型の103A。戦車では唯一エンジンにディーゼルエンジンとガスタービンエンジンの2つを搭載する珍しい構造になっている。後述するイスラエルのメルカバと同じく、エンジンをフロントに配置することにより、被弾による損傷を押えて生存率を上げる工夫をしている。
1972年、ブラジル製 EE-9 カスカベル装輪装甲車。民生部品を多用していて、第三世界に幅広く輸出された。
1963年、アメリカ製 M114装甲偵察車。製造はなんとGMのキャデラック部門。大成功を収めたM113と違い、ベトナム戦争では馬力不足で機械的信頼性に欠け、失敗作の烙印を押された。
どう見ても第二次大戦前の救急車。もしかしたらT型フォードをベースにしているかも?解説板がなかったので詳細は不明。
1979年、イスラエル製メルカバMk.1主力戦車。第3〜第3.5世代の戦車で、イスラエルの国情を強く反映し、生存性を重視した設計思想を持つ車両。Mk1.はレバノン内戦で、シリア軍のT-72を多数撃破して名をあげた。メルカバはそのイスラエルの国情もあって、海外で展示されている車両はこの車両だけだと言われている。
1961年、スイス製 PZ61戦車。スイスでは比較的成功した車両で、1990年代まで活躍した。
1944年、アメリカ製M26パーシング重戦車。当時のアメリカ軍の主力戦車だったM4シャーマンが、ドイツの重戦車に全く歯が立たなかったことに対抗して作られた車両だが、装甲ではティーガー2に、機動性ではパンターに劣っていたと言われる。ヨーロッパ戦線に投入されたものの、時期的に殆ど活躍できずに終戦を迎えた。太平洋戦線では沖縄戦で初投入され、その後朝鮮戦争にも投入された。
1951年、アメリカ・GM社製 M41 ウォーカー・ブルドッグ軽戦車。M24軽戦車の後継として開発され、朝鮮戦争やベトナム戦争に投入された。現在でも現役で配備されている国がある。
このホールの中二階部分の展示。
(その16)(その18)
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