ル・ブルジェ航空宇宙博物館
(その13)

2014年08月06日(水)
ここからは戦後の戦闘機のコーナー。フランスのラウンデルがデザインされた円上の中心に向かって各機体が配置されている。1955年、アメリカのノースアメリカン社製 F-86Kセイバー戦闘機。サブタイプのD型は火器管制システムを簡易型のMG-4に変更し、武装を20mm機関砲4門に変更した輸出向けタイプ。フランスではミラージュ3の配備に伴い退役した。
1958年、アメリカのノースアメリカン社製 F-100D スーパーセイバー。世界初の実用超音速戦闘機だったが運用上の問題で実質的には戦闘爆撃機として運用されることが多かった。フランスでは核攻撃を主任務として西ドイツに多くが配備されたり、アルジェリア紛争に投入されたりし、1978年に退役した。サブタイプのDは最初から戦闘爆撃機型として生産された機体で、主翼の改良や低高度爆撃システムの装備等を行った機体。
なんとなく先ほどのスーパーセイバーに似ているが1958年、フランスのダッソー・ブレゲー社製、シュペルミステールB2戦闘機。後述のミステール4Bを基に設計された機体だが、45度の後退翼を持つなど全く別物に仕上がっている。サブタイプのB2は量産型。
1954年、フランスのダッソー・ブレゲー社製、ダッソー ミステール4A戦闘機。ウーラガンの後継機だが、後期の4型になると設計もガラリと変わって洗練された機体になった。サブタイプの4型は2型から胴体を再設計し、後退翼の角度を38度に変更したタイプ。特にこの4型はスエズ動乱にも投入され戦闘爆撃機として活躍した。
1950年、フランスのダッソー・ブレゲー社製 MD450ウーラガン戦闘機。フランス初の実用国産ジェット戦闘機でインド、イスラエルにも輸出され印パ戦争、中東戦争で活躍した。
1952年、フランスのシュド・エスト社製 SE535 ミストラル戦闘機。見て分かる通り、元はイギリスのデ・ハビランド社製バンパイアをフランスでライセンス生産したもの。バンパイアではFB53というサブタイプで従来の型からフランス向けにニーンエンジンを搭載したもの。
1947年、アメリカのリパブリック社製 F-84F サンダーストリーク。フランスでは1956年のスエズ動乱に投入されている。サブタイプのFは主翼を後退翼にしたタイプ。
1978年、フランスのダッソー・アビアシオン社製、ミラージュ2000A戦闘機。ミラージュシリーズ初のマルチロール機で、ダッソー社お得意の無尾翼デルタの単発機。複合材やフライ・バイ・ワイヤ等を取り入れた先進的な機体で各国に輸出された。フランスでは湾岸戦争にも投入されている。サブタイプのAはプロトタイプ機。
1939年、アメリカのノースアメリカン社製 T-6Gテキサン練習機。どこの航空博物館に行っても必ず見かける機体。サブタイプのG型はR-1340-AN-1エンジンを搭載し、後席の上昇や燃料搭載量増加、尾輪やプロペラの改善等を行った機体。
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