2008年10月
10月01日(水)
今日もゴを着て行こうと思ったのですが、時間がなくて断念。やっぱり2人がかりで着付けても難しいです。今朝はまたNさんがドミまで来てくれて朝ごはんを作ってくれました。あ〜胃に優しくておいしい☆Nさんは本当にお母さんのようです♪
今日の午前中もゾンカ語研修。またまた同じくメモリアルチョルテンまで行ってサバイバルレッスン。昨日話したおっちゃんとかおばちゃんがまたいて、いろいろしゃべってきました。そしたら一期先輩の隊員が生徒と一緒に来ていて、先生・地元の人たち、自分たち・先輩隊員一行が英語、日本語、ゾンカ語ごちゃまぜで話していました。
午後はナショナルスタッフから英文レターの講習。と聞いていたので、ブータンのレター社会で必要な書類の書き方を教えてくれるのかと思ったら、私用のメイルからオフィシャルなメイルまで、様々な例文を教えてくれました。それにしても私用の例文まではいらんだろう…
SVの方はこの後家を見学に行くので、今日の午後はこれでおしまい。早く終わったので町に出てまず銀行でお金をおろします。海外の銀行で小切手を使ってお金をおろすなんて経験、初めてです。でもそこはブータン、500ドル引き出すのに30分もかかりました…
次はお買いもの。スーさんが再来週チュカに配属されるのに、来週はホームステイとツェチュが重なって必要な生活物資が買えるチャンスは今週しかない、ということで市内お買いものツアー。それにしても地方隊員は大変です。首都に住む私は、とりあえず住んでみて足らないものがあれば買えるので気が楽です。スーさんは鍋やフライパンやカラトリーなんかを買っていたので、おかげで、どんなものがどこでいくらくらいで売ってるというのを下見できました。
途中でAさんから電話が。ヒマだからということで途中で合流して、一緒にお店を見て回りました。
夜はAさんお勧めのティンプーで一番おいしいというカレー屋さんで晩御飯。ここでドマ飴なるものを試してみました。味はミント系で口の中がスーっとする感じなんですが、匂いが仏壇の線香のようで変な気分でした。で、やっぱり後から胸やけがきました。やっぱり体に毒なのは良くないですね。それにしてもこのドマ飴、おもしろいのは「噛んだらメイビーデンジャレス」との注意書き。なんじゃそら…そして大量の荷物を抱えてタクシーでドミへ帰りました。
10月02日(木)
今日も午前中はゾンカ語研修。相変わらずのサバイバルレッスンですが、0から始める時は、自分のレベルが上がっていくのがすぐに分かるのが良いですね。といっても微々たるもんなんですが…
午後はSVの方が表敬訪問に行かれるのでお休み。そのまま午後はスーさんのお買いもののお付き合い。そしてAさんと合流してまた夕ごはんを一緒。昨日おパターンが全く一緒です…ブータンにいるとこうなってしまうみたいです。
10月03日(金)
今日はゾンカ語研修の最終日。恒例のサバイバルレッスンも実用的になり、町へ出てゾンカ語で喋って買い物をするというもの。
「こんにちは」「これなに?」「これいくら?」「おまけして」「ありがと」「またね」と一通りは言えるようになりました。言えますが、聞きとりはやっぱり難しいです…特に買い物の場合、数字が覚えきれてないので解らないうえに、相手がわざわざ英語で答えることが多いです。あとは語彙を増やしてヒアリング力をあげることですね…て英語の時と同じようなことを言ってます…でも地元の人と地元の言語で喋れるのは楽しいですね♪みんな変な外人の変な言葉に良く付き合ってくれて、逆に教えてくれます。
午後は来週からのホームステイのオリエンテーション。ダニ・ノミがすごいよと脅されてブルーです。おまけにホームステイ先はパロにある農家のらしく、おそらく水もシャワーもトイレも電気もないかもとのこと…活動する前に死ぬかもしれません…
その後はまたまたスーさんのお買いもののお付き合い。今回はマットレスや布団と言った大物を買いこんだので、すごいことになりました。マルチのタクシーを捕まえてドミまで帰りましたが、当然マットレスは運転席ぎりぎりまできています…後席のスーさんは頭を縮みこませてなんとか乗ってドミまで帰りました。
夜は先輩隊員達と飲み会。内装が怪しいインド料理屋で呼び寄せで来た隊員の友達と一緒にカレーを食べたりした後は、何故かディスコに行こうということに。日本でもディスコやクラブなんて行ったことがないのに、まさかブータンでデビューするとは…思ってもみませんでした。
そもそもブータンにディスコがあること自体が不思議でしたが、中はここがブータンかと思うくらい。普段は肌を露出しない伝統衣装を着ている女の子も、キャミ1枚にミニスカに背中丸出しとかでびっくりしました。しかもブータン人の男は、日本だったら絶対セクハラと言われるくらい女の子にべたべた触ってきます…それでもカウンターバーには国王の写真が飾られていたり、伝統衣装を着て踊る人も2〜3人いたりしてちょっと不思議な空間でした。
10月04日(土)
昨日のディスコが終ったのが2時過ぎ。ドミに帰ったのが3時前で、シャワーを浴びたりしていて寝たのは4時頃でした…今日の午前ははスーさんの大物家電を買うのに付き合うつもりであちこちみていました。が、私も途中で安い電子レンジとオイルヒーターを見つけたので購入。お昼はモスバーガーよりも美味しいハンバーガー屋でお昼ごはん。値段は日本並みなのでいるのは外国人ばかり。でもブータンとは思えないほどキレイで味も良かったです。
午後は、Aさんとその生徒と一緒にティンプー市内のお寺巡り。生徒さんは来週ガイド初デビューということで、その練習も兼ねています。まずはドミからタクシーでティンプーの守護寺チャンガランカへ。ここで生徒さんと合流。またまた日本語、英語、ゾンカ語入り乱れての会話でした。ブータン式?のお祈りは両手を合わせておでこ、口、胸に手を当て床に頭を付けるのを3回繰り返します。そしてその後お布施をして僧侶からホーリーウォーターをもらい(これが独特の匂いと味がする)少し飲んで後は頭や体とか悪い部分に付けると治るんだそうです。
そしてどこに行ってもあるのがマニ車。ここのマニ車はちゃんと108あるそうで、それを時計方向に3回寺院を回ります。はっきりいって右手が疲れます…
その後はタクシーを捕まえて僧侶の学校があるお寺へ。車で5分もすればティンプーの都会からあっという間に田園風景に変わります。そして30分くらい行くと到着。タクシーにはその場で待ってもらい、中を見学。幼い4〜5歳くらいの子供から高校生くらいの歳の子まで全部で350人くらいの生徒と60人くらいの先生がいるらしいです。そして、明後日がテストだとかで、生徒達は草むらで座って必死に経文の暗唱をしていました。ここでもマニ車を回したり子供たちと一緒に写真を撮ったりしながら見学をし、次は尼寺へ。ここではなんと今回のガイド役の生徒のお姉さんがいて(尼さんではないが何故かここに住んでいるらしい)お茶を御馳走に。それにしても、お経を聴きながらお祈りしていると、本当にトランス状態というか、頭がぼーっとしてきますね。いつも日本でお寺に行っても「宝くじがあたりますように」とか「JOCVに合格しますように」とか俗物的なお願いしかしたことがありませんが、何故かこういう雰囲気の中にいると偽善者ぶるわけではないですが、本当に「みんなが幸せになりますように」とか「世の中平和でありますように」とかくらいしか思い浮かばなくなります。
その後はまた名前が良く分からないお寺へ。赤壁の立派な建物でしたが、スペシャルパーミットかドレスコードが必要なようで、中には入れませんでしたが、その代わり建設中の別の寺院の中を見せてもらえました。
そしてティンプー市内へ帰る途中、車が急に止まったと思ったら、反対車線から国王の車列が通りすぎて行きました。そういえばこの付近は王宮がある場所。国王が本当に乗っていたかは分かりませんでしたが、噂に聞いていた「ブータンでは救急車やパトカーが来ても車はのかないが、国王の車がきたら全員止まって道を譲る」というのを実体験しました。
結局成り行きで最初の寺からタクシーを約半日借りきったことになってしまい、タクシーの運ちゃんには悪いことをしてしまいました。それでも800Nu(約2000円ちょっと)で4人で行ったので1人500円程…安すぎます。日本だと初乗り料金にもなりません。
その後は町に食事へ。と思ったら、途中で転んで足をくじいてしまいました…来週からのホームステイ、大丈夫だろうか…
そしてドミに帰ると、最近調子の悪かったネットが復活していたので、久し振りにメイルやHPのチェックができました。
10月05日(日)
今日はドムチェの日。JICAの友達に誘われて見学に行くことに。会場はタシチョゾンでブータン政府の中央省庁が集まっているところ。なので正装(ゴにカムニ)して行きました。まずはドミからタクシーを広い、町中で友達を拾って会場に行く予定が、市内は完全に交通規制がかかっていて入れず。やむを得ず携帯で連絡を取って先に会場入り口で待つことに。
このドムチェ、撮影禁止なので、カメラチェックとテロ対策なのか入口で金属探知器でチェックをされます。でも「モバイル」とか言ったりJICAのワークパーミット(労働許可証)を見せると殆どフリーパスなのであまり意味は無さそうです…ちなみに私は、警備が厳しいと聞いていたので、カメラは置いて行きました。
ドムチェは中庭で行われているのですが、すでに千人を超す人が集まっていて、ブータンはもとより海外からの観光客でも一杯でした。中にはやっぱりカメラを持ち込んで撮影している人もいましたが、不思議と警備員は気が付いていないのか注意されていませんでした。
さて、ドムチェと言っても伝統様式の服とお面を付けてひたすら踊り続けるだけ。良く見える場所も確保できなかったので、しばらくすると飽きてしまいました。ちなみにドムチェは宗教界のトップジェ・ケンポと国王が見に来るが、この日は国王の姿は見えなかった。
さてこの込み方では帰るのも一苦労。入口側は一方通行なので、狭い出口に人が集中する。しかも出口までの道のりに、踊り手の出入り口があるので、その間は通行が規制されるので混雑に拍車がかかる。
やっとの思いで外に出たのは昼を過ぎていた。市内の美味しいと言われるネパールカレー屋で昼食を食べ、そのまま友達の家へ。来年の1月に帰ると言うので、大型家電とかみんなで争奪戦になりました^^;
その後はドミに帰って明日からのホームステイの準備と部屋の片づけ。ドミの男部屋はスーさんと2人しか使っていなかったので散らかし放題。あまりにも情報不足なので、なにを持って良いのかわからないのでいろいろと持っていくことになりました。
10月06日(月)
いよいよホームステイ初日。とにかく気をつけたことは皆から散々脅された虫、ダニ、ノミ対策。ま、こればかりはブータンの通過儀礼だと思うしかありませんね。
またいつものようにNさんが朝ごはんを作りに来てくれました。これから現地のホームステイ、どんな料理を食べるかと思うと、Nさんの朝食が超御馳走のように思えてきました。
さて9時過ぎにはドミにJICAの車が迎へにきてくれました。荷物を積み込んで皆に見送られて出発する様子は、BGMにドナドナが聞こえてきそうです。
車は一直線にパロに向かうと思いきや、何故かRIM(公務員用の研修施設)に立ち寄ることに。来年の一月にここに研修に来ることになっているんですが…と思っていたら一人の女性が車に乗り込んできました。どうもこの人が今回のホームステイのコーディネーターだそうです。ちなみに旦那さんは日本の山形大学でキノコのドクターを取った英才で、現在RIMの近くのキノコ栽培センターで働いているとか。
車は2週間前に空港からティンプーに向かった道路を逆に進みます。途中の検問を通過したところで休憩。みんな思い思いに買い物をして(勤務中だろ…)パロの町中に到着する前に橋を渡り、ラフロードを上り下りしながらその先は歩いてホストファミリーの家に到着しました。ここが私の家らしく、スーさんの家はこの先だそうです。どうも建物の立派さからこの付近一帯の豪農らしいです。案内してくれたJICのナショナルスタッフのTさんとコーディネータの方とホストファミリーのアマ(お母さん)とお茶をのみつつ何故かご飯もみんなで食べます。しばらくするとスタッフは帰ってしまい、アマが家の中を案内してくれました。まずは荷物を置きがてら私の部屋を案内。急な階段を上った二階にあります。どうもアマの娘の部屋らしいのですが、それを追い出して私の部屋にあてがってくれたようです。
そして今はちょうど農繁期のようで、中庭では脱穀機を使って作業をしているところでした。私もちょっと手伝ってみたのですが、素人が手伝う方が邪魔になるらしく、後は大人しく見学していました。
しばらくするとすぐにお昼ごはん。さっき食べたばかりなのに、これでもかと山盛りのごはんが渡されます…そして居間でみんなでご飯。どうもアマ以外は全員使用人らしいのですが、みんな同じものを食べています。それにしても老若男女が入り乱れて出入りするので、誰が親戚で誰が使用人か全くわかりません…しかも見たことも無い人が出入りしてごはんを食べたかと思えば、さっき居た人の顔を二度と見なかったりと…昔の日本のように、村全体が親族関係にあるようです。
それにしても牛がいて猫がいて犬がいて、米を作ってナスや唐辛子を天日干しにしたりして典型的な農家です。そしてご飯攻撃…最高のおもてなしなのは解るんですが、物理的に胃が持ちません。日本では食事を残さないのがポリシーだったのですが、さすがにここではそんなことを言ってられません。なんども「ミンゴー、ミンゴー(いらない、いらない)」と言って許してもらうと、今度はお茶とお菓子攻撃です。でも他の人は朝から晩まで働いているからでしょうか、良く食べます。なんか全然運動もせずにごはんばかり食べているので、また太りそうです。ブータンへきたら痩せる予定だったのにな〜
こうして初日は過ぎて行きました。
10月07日(火)
この日は午前中、アマに付いて行って裏庭の畑から唐辛子やナス等の収穫をお手伝い。裏庭一帯もアマの土地らしいです…すごい。その後は近くのアマの姉妹のお家にお邪魔。またまたスジャとお菓子攻撃です。子供達が寄ってくるのはいつものこととして、今日は猫までがあぐらを組んでいた足の上にまで登ってきてくつろいでいました^^;
午後になってスーさんが到着。実は今日から明日までティンプーで結婚式があるからスーさんはうちに泊まりに来たのでした。はじめはスーさんの家のアマだけが行くのかと思ったら、うちのアマも行くそうな。
ティンプーへ繋がる道路まで歩いてお見送り。道路沿いのお店でタクシーが来るまで休憩。ここにはスクールバスも何台か止まっていて学校帰りの子供達が大勢降りてきました。そのうちの一台のトラックは故障したらしく、運転席を倒して修理していて、子供達から「早く早く」とか「行け行け」とか言われてました^^;
そうこうしているうちに、うちのアマの一番下の娘がスクールバスで到着。アマ達もタクシーがつかまりティンプーへ行ってしまいました。家までの帰りは娘と一緒。それにしてもホームステイを受け入れておきながら泊まりでどっかに行ってしまうとは…ブータンらしいですね。
夜はスーさんと娘さんと多分使用人の娘と一緒に折り紙を折って遊んだりしました。
10月08日(水)
アマ達のお出迎えにまた例の道路沿いのお店まで行ってきました。またまた下校時間と重なって子供達に取り囲まれて「写真撮れ〜」攻撃。フィルムの時代だったらそれだけで破産してましたね。でも子供達は素直でかわいいですね。
10月09日(木)
今日はプジャ(法事)があるとのこと。村を囲む山の一番高い場所にあるお寺までゴを着て歩いて行きました。既にスーさんは先に到着していて、法事というよりは宴会のようです。
村中の人が集まっているようで、村中みんな親戚ということのようです。大人も子供も合わせて50人くらいはいるでしょうか。大人達は地面に座ってごはんやお菓子を食べながら雑談。子供達はサッカーやハンカチ落としやルールの良く分からないゲームをして遊んでいて、当然珍しい外国人の我々は子供達から大人気なので、いろんな遊びに参加させられました。
そしてお寺の二階ではお坊さん達が笛や太鼓や鐘を打ち鳴らしながら読経し、一階では肉を解体してスプラッタ状態です。同じ一階では台所もあり、常になにか作っていました。…ということはまたまた食事攻めです。朝昼晩関係なく、食事が出来たら出されてだらだらと一日5〜6回食事をすることに…もういらないと言っても容赦してくれません。しかも食事の合間にはお茶の時間が。お茶には必ずお菓子も付いてきます…まさに死ぬほど食ったといのはこのことでしょう。
ただ不思議なのは、お祈りは僧侶にまかっせきりで、親戚一同は外で食べたり踊ったり遊んだりで誰もお祈りには来ないこと。なので結局誰の法事かは分からずじまいでしたが…
そして酒も入って陽気になった大人達は踊りを始めました。これもやっぱり一緒に踊れと誘われ、全然ゾンカの歌も分からないのに一緒に歌って踊ってみました。この時、日本の踊りや歌を教えてくれと何度も言われるのですが、私もスーさんも全然しらないので困りきってしまいました。ここに来る前に少しでも知っておいた方が良かったと後悔しました。
夕方になると、なんとなく一人、また一人と帰っていきます。結局どうやって始まってどうやって終ってなんの為に集まったのかさっぱり分からずじまいの法事でした。
10月10日(金)
いよいよ今日でホームステイも最終日。長かったような短かったような…でもいろいろと貴重な体験をさせてもらいました。午前中は仏具洗いのお手伝い。使用人の子供と一緒に歌を歌ったり良く分からんゾンカで話したりしながら洗っていました。ちなみに仏具を洗う洗剤は食器用の洗剤と違う専用の洗剤を使っていました。スーさん曰く、磨き粉が入ったやつだろうと言っていましたが…洗い終わった後は仏間に持って行って仏具の拭き作業。ついでにその子の案内で立派な仏間の案内をしてもらいました。個人宅にある仏間と言っても日本とは比較にならないくらい大きく、ちょっとした小さな寺院くらいの規模があります。
一通り仏具掃除も終わった後は、のんびりテラス?で日光浴をしながらこの村の様子を眺めていました。短期滞在だからここの風景も美しくみえるのでしょうが、毎日変化のない生活には私は耐えられないでしょうね。
そうこうしているうちに、スーさんがこちらにやってくるのが見えてきました。そのうちナショナルスタッフのタマちゃんとコーディネーターとドライバーがお迎に来てくれました。で、何故かみんなでお昼御飯。
それから車のある所まで荷物を担いで歩いてアマ達がお見送り…と思ったら、うちのアマはついでにティンプーに行くと言って車に乗り込んできました。一番細身のタマちゃんが助手席で、重量級のアマと我々男2人とコーディネータの4人が後席でギュウギュウ詰。このままティンプーまではきついな〜と思っていたら、コーディネーターは途中で降りてしまいようやくリラックス。やっぱり疲れているのか、ティンプーまでは寝てしまいました。
そのままドミまで送ってもらい、シャワーを浴びて荷物の整理をして後は爆睡。楽しかったけどちょっと疲れた一週間でした。
10月11日(土)
今日はホームステイの疲れから一日中寝てました…というか、起きてる時間は下痢でトイレタイム。やっぱり都会(浜松でも!)暮らしのひ弱な体には、農村での暮らしは厳しかったようです。
10月12日(日)
昨日一日寝て過ごしたおかげで、今日は体調も回復。運がよければ(ブータン人の時間の約束はアテにならない)明日初出勤&引越ができるはずです。
という訳で、街に繰り出しお買いもの。といっても部屋を見ないと決められないものは後回しなので、取りあえず買えるものだけ。クロックタワーではなにやら各地の物産展みたいなイベントが行われていたらしく、見て回ったらあまりにも観光客値段なので買うのをやめてしまいました…そろそろ私にも現地での生活感が着いてきたようです。だって高いって言っても日本の値段からすれば安いかせいぜい同等くらいなんですから。
10月13日(月)
いよいよ今日から初出勤です。6月の補完研修から先週のホームステイまで、全てはこの日の為の訓練です。まずはゴをスーさんに手伝ってもらって着て、ドミを08時30分くらいに出発しタクシーで教育省へ向かいます。
08時45分くらいには到着したのですが、誰もいませんでした…しばらくするとカウンターパートのカルマさんがやってきて私のオフィスのキーをくれました。
私の部屋は机が2個と椅子が1個置いてあるのみ。まずは部屋のアレンジから。そしてカルマさんが新品のPCを持ってきてくれました。ディスプレイこそブラウン管ですがDELLのCore2Duo 2.4GHz、メモリー512MB、HDD40GBと日本とそれほど変わらない高性能マシンです。
取りあえずPCの設置と部屋のアレンジだけ決めて、今日はドミから新居へ引っ越し。さすがカルマさん、ツェチュがあろうと約束通り今日までに引っ越せる体制を整えてくれました。教育省から車とドライバーとアシスタントの方を出してもらい、大量の荷物を新居に運んでもらいました。カルマさんからは今日はもう出勤しなくて良いとの有難い仰せがあり、午後から3回くらい街と新居を往復して生活に必要なものを買ってきました。でも今日はまだまだ全部は買い切れませんでした…
10月14日(火)
今日は新居からの初出勤。ちゃんと9時前に到着したのですが、やっぱり一番乗りは私…日本では考えられない事態です。
今日はまずネットワークの設定。しかし教育省から支給してもらったマシンは全くネットに繋がりません。どうもLANカードかLANアダプターのどちらかが死んでいる可能性がありそうです…幸い教育省のネットワーク管理者が同じJICAボランティアのIさんだったので助かりました。で、結論はアダプターの方らしく、結局生きている隣の空き部屋のアダプターから長〜いコードを建物の外から繋いでようやくネットに繋がりました。一応1000BaseTらしいのですが、ダイアルアップ並の遅さです…そもそもインフラがしっかりしてないのにPCは新しいものだから、せっかくのマシン性能を活かせていません…がこれくらいで嘆いていては仕事になりません。
お昼は省内にあるキャンティーンでIさんと一緒に。ローカルなブータン料理でごはんのお変わりはいくらでもOKです。でもちょっと内容からすると若干料金が高めか…何故か教育省は食堂に対する補助が国から出ていないので高いらしく、他の省庁は補助が出ているので安いらしいです。ここら辺の仕組みがイマイチ良く分かりません。
午後は部屋に日が差してきたので少し暖かくなりました。一通りマシンの設定とカルマさんと今後の私の仕事についての話をしました。
夜は思い切って食器類を洗いました。そもそも食器置きからして埃まみれなのでそこから洗い、買ってきた食器類や圧力なべ、フライパン等台所用品を徹底的に洗って今日の作業はお終い。なかなか新居の片付けは遅遅として進みません。
10月15日(水)
今朝はいろいろと荷物の整理をしていたら出勤時間ぎりぎりになってしまい、途中歩いているところで運良くカウンターパートのカルマさんの車に乗せてもらえました。今日は仕事で使う日本から持ってきた専門書をオフィスに運んでいたので助かりました。
午前中は一通りアクセスの勉強。でもWeb重すぎ。午後は、昨日見つけた家具屋で買い物をするために、カルマさんにお願いして車とドライバーを出してもらいました。で、一路またまたオールドサブジへ。昨日買うものは決めていたのでさくさく決まったのですが、いざ荷物を車に積み込んで出発という時に、ドライバーがキーロックしてしまったことに気が付きました…しょうがないので彼は一度タクシーで教育省に戻り、スペアキーを持ってまたやってきました。ようやく新居に到着し、重い家具を二人でなんとか運んで再びオフィスに戻りました。
今度はカルマさんが教育省内の各部署とその責任者を紹介してくれました。それにしてもカルマさんは話し上手です。「この部署はお金を握っている怖〜い所だよ」とか「ここは美人ばっかりだから、一日三回は休憩にくると良いよ」とか。彼は他の人と違ってきっちり9時にはきて17時に帰ります(当たり前なんだけど、ブータンでは当たり前ではない)。彼のようなしっかりしたなかなかの人格者とペアが組めるのはラッキーです。
仕事が終ってからは街中へ。先日注文したカーテン類を取りに行ったら「ごめん、今作ってるから10分待って」…おまえは出前のラーメン屋か。ま、その間別の買い物をして帰ってみると、ちゃんとできあげっていました。家に帰り、早速カーテンとソファカバー、テーブルクロス、ベッドカバーを取り付けるとなんとなく住んでる感が出てきました。
後残った大仕事はフロアマットと大型電化製品の購入。週末にやるつもりだけどできるかなぁ…
10月16日(木)
今日は特になんの変化の無かった日。これが今後の日常生活になるんだろうなぁ。08:30過ぎに家を出て、途中のお店でミネラルウォーターを一本買う。
職場まで歩いて約15分程。やっぱり今日も一番乗り。午前中は寒くて途中何度か外に日光浴に行く。ちなみに頼んでいるヒータはまだこない…
お昼はキャンティーンでJICAのIさんと一緒に食べる。
午後はようやく自分の部屋にも陽が差して暖かくなる。というか、直射日光が当たると日焼けするくらい今度は暑い。今の当面の仕事はMSアクセスを覚えて小規模なデータベースを作ること、英語とゾンカに慣れること。相変わらずネットが遅くていらいらするけど、それもこの国ならではと割り切ってのんびり仕事をする。
17時過ぎに切りの良い所で帰る。この時すでに建物内には誰もいない…今日は初めてどこにも寄らずにまっすぐ帰宅。これが本来の一般的な生活なんだろうな〜五月に会社を休職してから、約五か月ぶりに仕事らしいことをしたので、なんだか違和感がまだあります。
帰宅後は、リビングのフロアマットを切り貼りする。
10月17日(金)
ようやく長かった初出勤の週も今日でお終い。明日は仕事を始めてから初の休日です。今週はあまりすることがなかったけど、いろいろ準備したり挨拶をしたりで疲れました。
10月18日(土)
今日は引っ越してから初めての日曜日。今日は家電を買いにドルマ電気へ。その前に日本から持参したドルを両替しに銀行へ。それにしても、世界的にはドルが安くなっているのに、ブータン(インドとの連動相場制)では高くなっていて、到着した約一か月前は1ドル46Nuだったのが、今日は既に49Nuを越えていました。
で、結局計算ミスでお金が足りず、冷蔵庫が買えませんでした。今日は洗濯機、スタビ、掃除機を購入。冷蔵庫はまた来週まで待たねばなりません…でもだいぶ我が新居も物がそろってきました。
10月19日(日)
夕方にドミへネットをしに。考えてみれば、今家に導入しようとしているADSLは月3000Nuで1GBpsでしかも従量制。ドミまでは歩いて30分弱ですが、タクシーなら5分くらい。タクシーは一回50Nuなので往復100Nu。毎日ドミにタクシーで通ったとしても30日×100Nuで同じ3000Nu。しかもドミの方は速い上に使い放題。と考えると、多少不便でもドミでネットをした方が良いかもという結論になり、我が家へのネット導入は見送ることにしました。
ドミでネットをしていると、調整員のwさんから電話が。今ベニスで飲んでいるから一緒にこないかということなので、同伴させてもらうことに。
行ってみると、日本サッカー協会からブータンサッカー協会に指導で派遣されているGさんも一緒でした。私はサッカーに興味がないので知らなかったのですが、その筋ではGさんは有名な方だとか。しかも同じ静岡県から来た元エスパルスのメンバーだとか。
で、GさんはPCについて全くの初心者なので、ネットの開通方法やblogの開設方法を教えて欲しいとのこと。いろいろと教えたり、Gさんのお話を聞いたりして楽しい時間を過ごしました。
10月20日(月)
今日は仕事中にJICAから電話が。二回目のB型肝炎ワクチン接種をしたいから空いてる日を教えて欲しいとのこと。いつでも良いと言ったら今日でも良いと言うので、午後は職場を休むことに。まずは平日にはなかなか行きづらい銀行へ両替をしに。何と1ドル49Nuと先週よりさらに高騰しています。こちらにとってはありがたいですが…平和なブータンにいると忘れがちですが、世界的な金融恐慌の影響をこんなところで身近に感じてしまいました。
その後はJICAの事務所へ出向いて健康管理員のAさんと一緒に病院へ。何故か今日のは先日より痛かったです…その後はせっかくなので街をぶらぶらしてから帰りました。
10月21日(火)
先日カルマさんが教えてくれたので、ゴミを出そうと思い今朝は7時に起床。7時過ぎくらいに車のクラクションが聞こえたので見てみると、確かにごみ収集のトラックが目の前に止まっていました。もう少し、チャイムみたいな音かと思ったんですが…急いでゴミを出しに行くと、もう目の前にはいません。少し走って角で止まっていたトラックを捕まえてゴミを持って行ってもらいました。
ブータンに来て楽になったことの一つが、ゴミの分別をしなくて済むこと。初めは癖で分別したくなったのですが、そもそもそんなシステムが確立していないので、今となってはゴミをなんでも放り込めるのは楽ですね。
10月22日(水)
今日仕事をしていると隣にいるIさんがやってきました。なんでも今やっているプロジェクトで人手が足りないので手伝って欲しいとか。なんでもブータンには人材派遣業というのがなく、やるとしたら仕事を丸投げで受注しないといけないそうです。ようやく見つけたインド系の会社も、三か月で180万ルピーとかいうボッタクリな金額を提示されているので困っているとのこと。
基本的に私の一存で決められないので、出張中のカウンターパートが帰ってきてから改めて相談することに。もしこの話が上手くいけば、久し振りにプログラムを組むことになりそうです。
10月23日(木)
今日ものんびり仕事。昨日のIさんからの提案がカルマさんの了承を得られれば、今やっている仕事はしなくて済むので今日はDB関係をせずに本来の学校教育関係の調べものをしていました。
10月24日(金)
今日は久し振りにカウンターパートのカルマさんが出勤。カルマさん不在中にIさんから提案のあったIさんのプロジェクトに参加する話をする。取りあえず、今私のやってるMSアクセスでDBを作成する仕事は他の人に回し、仕事のパワーの内の何割かをそちらのプロジェクトに割くことに同意してもらいました。これで久し振りにプログラムを組むことになりそうです。
カルマさんはまたまた来週の月〜木まで出張だそうです。なんかここに配属されてから殆どカルマさんの顔を見てないような気が…
それで固定電話を使わせてもらうために、カルマさんの部屋の鍵を借りました。これで来週には各地の学校IT隊員と連絡が取れます。
10月25日(土)
今日はブータンに来てから初めてゆっくり過ごす休日。部屋の掃除や洗濯をして買い物にでかけて…こうやってのんびり過ごすのも良いですね。
10月26日(日)
今日もゆっくり休養。夜はドミへネットをしに行く。職場の速さに比べると、ここの回線がバカ速く感じます。
10月27日(月)
今日は珍しく雨。乾季に入ってから初めての大雨です。さすが標高が高いので、街中は霧だか雲だか解らない状態。さすがに太陽が出ないと寒いです。
10月28日(火)
今夜は友達と晩御飯を食べに。街に出てみるとあちこちの家やビルでキャンドルやイルミネーションの飾りが。聞いてみるとこの時期はネパール系のお祭りだそうな。ティンプーの中心、クロックタワーも、ものすごいイルミネーションでまるでブータンではないようでした。ただあの灯りだと、ドゥルックホテルの客室はまぶしくてしょうがないだろうなぁ…
食後は、最近できたというブータン唯一のボーリング場へ。日本のボーリング場に比べるとレーンの幅が狭く距離短かったりしますが、スコア表示やピンの処理など全てオートマで日本のボーリング場とそんなに変わりがありません。ただこの日はスコア表示が壊れているとかで料金をまけてくれ、さらに係員が付きっきりでスコアを手書きで書いてくれました。
ただ雰囲気は薄暗くブラックライトと怪しい照明と大音量の音楽でまるでディスコのようでまるっきり違いました。隅に灯りが落とされた閉鎖されたレーンがあったのでこれはなにかと聞いてみたら、どうやら王族やらのVIP専用のレーンらしいです。びっくり。
10月29日(水)
どうも昨日遊びすぎたせいか風邪をひいてしまったようです。熱と咳と喉の痛みと典型的な風邪のようです。ブータンに来てから一か月を過ぎ、そろそろ生活や仕事にも慣れて気が抜けた頃なんでしょう。
今日はカルマさんの電話を借りてブータン各地にいる学校IT隊員に連絡。ブータンのIT教育の現状の把握と今後の方針を決めるための情報収集と、年末の隊員総会に合わせて上京してもらいミーティングを行うことを決めました。
10月30日(木)
今日も体調がすぐれないので初めて仕事を休みました。カウンターパートのカルマさんは明日にならないと出張から帰ってこないのですし。今日はゆっくり寝ます…
10月31日(金)
今日も熱が下がらず仕事はお休み。今晩からチュマラカのスーさんの所へマーくんと遊びに行く予定でルートパーミットまで取得したのですが、行くのは断念しました。初のティンプー外への外出だったのに…残念です。
スーさんに渡すための本やデータがあったので、マーくんに家まで取りに来てもらい、ついでに食糧等を買ってきてもらいました。本当にマーくん様様、とても助かりました。
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