かもめ

かもめ12号(2012M)
2007年11月24日(土)
長崎 09:30 → 博多 11:18
グリーン車
奥に見える京都から出発した寝台特急「あかつき」に乗って長崎に到着したのが08:55。
そして今から乗るかもめは09:30発。わずか30分間だけの長崎滞在だ。この組み合わせをおがめるのもあと数ヶ月だ。
JR九州オリジナルの車両、885系特急電車。2000年に登場し、一般に「白いかもめ」と呼ばれている人気車両だ。
車両側面には専用のエンブレムが誇らしげに表示している。
行き先案内はLED表示になっている。そして車両の出入り口は近未来的なデザインの照明が配置されていてなかなかカッコいい。
まずは普通車を見てみる。普通車も革張りの座席で4人掛けのシートになっていて、床は木目張りだ。なかなか九州以外では見られない豪華さだ。各座席にある木目のテーブルも取り合わせのセンスが良い。
1号車の普通車とグリーン車を結ぶ通路。長崎らしい墨字の照明が雰囲気を盛り立てる。
JR九州の車両の特徴は、このようにフリースペースが多く、それを上手く車両の特徴に生かしていることだ。本来ならこのようなスペースは宣伝などで埋まってしまいそうだが、それをしないところが良い。
手前の扉が携帯電話用のボックス、奥の扉が公衆電話のボックスになっている。「おくんち」の文字がいかにも長崎らしい。
床から天井まである大きい窓。ここはグリーン車の手前にあるフリースペースだ。この大きさはとても開放感があって良いし、外見上からもアクセントとなっている。
長距離の場合、気分転換にフリースペースは欠かせないと思うが、皮肉なことにこの車両がスピードアップを図って2時間弱で博多〜長崎間を結んでしまうようになってしまったので、あまり使われていないようだ。
グリーン車用の扉を入ったところにもフリースペースがある。こちらは大きめのテーブルと鏡、それにディスプレイが付いている。机の上には時刻表やJR九州の広報誌等が置いてあった。
さきほどのフリースペースとグリーン車のドア。こういう位置関係なので、グリーン車の客以外はこのスペースが使えない。他には、車内販売やグリーン車のサービスに使用されていた。
フリースペースの反対側にはトイレが。トイレも含め、ドアはだいたい木目でできていて落ち着きのあるデザインだ。
いよいよグリーン車の紹介。グリーン車は横3列シートになっていて普通車よりもゆったりした作りになっている。写真は2人掛けの席。
2人掛けの席の進行方向(博多寄り)には、固定の木のテーブルが用意されている。なかなか大きめで、飲み物用の丸いへこみもついていてなかなか便利そうだ。
2列目以降の2人掛けシート。それぞれの椅子に対して木の小さいテーブルが付属している。
こちらは私の座った1人掛けのシート。革張りでゆったりしているが、見た目はあまり普通車と変わらない。個人的な感想だが、グリーン車といいつつ、シートに関しては革張りなところ以外はあまり良く感じなかった。シート自体が薄く、座り心地は他のグリーン車と比べるといまいち。リクライニングも起こすか倒すかで調整が効かない等、まだまだ改善の余地はあると思う。
とはいえ、デザインや設備、そしてこのゆとりや高級感は他のJRにはないものだ。この写真はさきほどと同じ一人掛け用の進行方向(博多寄り)のテーブル。一人掛け用のみ、通路側についたてがあるのでプライバシーが保てるのがうれしい。
早速上のテーブルを使ってみた。これは朝ごはん。車内販売で売っていたお弁当だがこれ一種類しかなかった。
アテンダントにお願いすると、席まで届けてくれた。「角煮弁当」ということで角煮を期待していたのだが、角煮はたった一切れしか入っていなくてがっかりだ。
足元には電源コンセントがある。最近のビジネスユーズに対応してのことだろう。やはりあると便利だ。
グリーン車は車端にある。博多行きの場合、最後尾だ。写真は車内から見た運転席の様子。下の写真の左は透明だが、車掌のボタン一つで右下のようにすりガラスとなって運転室内が見えないようになる。
グリーン車出入り口の上にある案内表示。
それにしても、いたるところに「かもめ」のマークが施されている。これは窓際でロゴ付き。
これはシートの頭の部分にあるマークでロゴ無し。直接革に縫いこんであるようだ。
これはシート裏側のマークでロゴ入り。こちらは布地を革に縫ったようだ。
シートの肘掛の部分にまでマークが。私が見つけたのはこれだけだが、もっと他にもあったかもしれない。
そのうち、あっという間に博多に到着。乗り心地は、いかにも振り子が効いているな、という区間もあったが酔うほどひどい揺れではなかった。九州新幹線の長崎ルートが完成すると、この885系の行方が気になるところだが、まだまだ先の話だろう。
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