インド国立鉄道博物館
(その1)

2010年07月03(土)
デリー市郊外にある鉄道博物館。イギリス統治時代から続く世界有数の歴史と規模を持つインドの鉄道が凝縮された施設だ。
MTR-2型蒸気機関車。1910年にイギリスのDICK KERR&COのによって製造された。もともとカラチ港建設のために製造され、その後1917年から1922年までマララの木材工場で使用されていた。その後ディルワンにあるノーザン鉄道の工場やパンジャブで活躍した。
1982年から運行しているパレス・オン・ホイールズの初代車両編成がそのまま保存されている。先頭は1888年製のTJ型蒸気機関車643号機。
CT9型はNawanagarのマハラジャが1922年にバウナガールで製造した。中は見れないが、車両中央に大きなラウンジがある。
CT7型。この車両だけインド鉄道の標準色である茶色に塗装されている。この車両はは1911年に製造され、インド総督の専用列車のうちの一両だ。
CT744型はラージプターナのマハラジャが1910年に製造した。この車両には大きな2つのサロンがある。製造当初からあるのか分からないが、ジョードプルサルーンの愛称がある。
CT34755型は、バウナガールのマハラジャが1929年に製造したもの。車内には4つの寝室が用意されており、片側は展望デッキになっている。
内部は当時のまま…といえば聞こえは良いが、荒れ放題になっている。
CT10型はビカネールのマハラジャによって1923年に製造され、1953年に大型化改造された。中には3つの寝室と何故か大きな鏡があるらしい。この車両にもビカネールサルーンの愛称が付いていて、車体中央に紋章が付いている。
CT34757/814型は、グジャラート州ポーバンダールのマハラジャが1910年に製造。この車両にも片側に展望デッキがあり、手すりは真鍮製らしい。
CT34756/56型はハイデラバードのニザムで1917年に製造され、ニザムにある州鉄道で使用された。
同じくCT34756/56型。車内の両端に寝室があり、中央にラウンジを配置している。
この車両だけ資料が見つけられず、車体に表記された車両番号も見つからなかった。特徴的なのは他の車両と違って唯一、車両側面に窓が設けられている。
CT13型は初代パレス・オン・ホイールズで一番古い車両で、1889年にビカネールのマハラジャが製造した。内部にはなんと専用のバスルームと4つの寝室がある。
CT17型は1913年に製造されたが、来歴はあまり残されていない。他の車両に比べて大きく、立派なサロンと4つの寝室がある。
各部のアップ。連結器は上下に動く鈎で引っかける形になっていてオス・メスがある。これはJones coupler(あるいはchopper coupler)と呼ばれるインドで考案された連結器だ。
(その2)
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