14王立空軍博物館・コスフォード館 (その13)
2014年08月07日(木)
	ハンティング・パーシバル社製ペンブローク輸送機。先ほど出てきたアブロ・アンソンの代替を目的に、民間向けのプリンスを基に設計された機体。
デ・ハビランド社製DH104デヴォン C2/2A。日本でも運用されたことがあるダブの軍用バージョン。
	ボールトン・ポール社製シー・バリオールT21練習機。イギリス空軍・海軍で導入されたが、すぐに先ほど出てきたジェットプロボストの配備が始まった為、僅か199機で生産が打ち切られた。エンジンにはスピットファイアと同じマーリンエンジンが搭載されている。ちなみにこのバリオールもボールトン・ポール社にとって最後に正式採用された機体となった。T21はイギリス海軍の艦隊航空隊向けに30機が生産された。
フェアチャイルド社製、モデル24、イギリス空軍向けにはアーガス2の名前が付いている軽量輸送機。
	ウェストランド社製ウェセックス。元はアメリカのシコルスキー・エアクラフト社製のS-58チョクトーのライセンス生産版。電子装備はエンジンがイギリス製に変更されており、フォークランド紛争にも参加した。
ブリストル社製シカモアHC14。イギリスで最初に設計されたヘリコプターで捜索救難、対潜活動に使用された。HC14はイギリス空軍向けに捜索救難任務用に85機製造されたもの。
	ウェストランド社製WS-51ドラゴンフライHR3。基はシコルスキー社製のR-5のライセンス生産。HR3はイギリス海軍向けの海難捜索救助用。
ここからは戦時中のドイツミ秘密兵器群。これだけまとめて展示してあるのも珍しい。まずはV2ミサイル。主燃焼室がカットされて展示されていて、V2自体は牽引車に載せられている。
	こちらはV1飛行爆弾。フィーゼラーFi103。この2つまではヨーロッパの軍事博物館では定番。
ブローム・ウント・フォスBV246「ハゲルコーン」空対地滑空誘導爆弾、別名「霰」。主翼はなんとコンクリート製らしい。誘導爆弾と言うものの精度があまりにも低く本格的な運用は殆どできなかったようだ。
	フリッツX SD1400X誘導爆弾。この爆弾の最大の戦果が連合軍に寝返ったイタリアの戦艦の撃沈というのが皮肉だ。
ヘンシェルHs293誘導爆弾。世界初の動力付き誘導爆弾。ある程度の戦果を上げたとされるが、上記のフリッツXと混同されることも多くはっきりしていない。
	ヘンシェルHs117シュメッターリング地対空ミサイル。形は変だが後退角を持ち、プロトタイプの完成から量産直前にプロジェクトがキャンセルされた。戦後はソ連で防空システム開発の実験にも使われたらしい。
ヘンシェルHs298空対空ミサイル。ロケット推進方式でDo217やFw190に搭載する予定だったが、1回の試射だけで実験が中止されルールシュタールX-4に集約されてしまった。
	そのルールシュタールX-4空対空ミサイル。元々有線誘導対戦車ミサイルベースに開発されたが、結局こちらも実戦に投入されることはなかった。
メッサーシュミットエンジアン地対空ミサイル。無線誘導システムでボディはMe163と似ている。こちらも実験は行われたものの実戦には間に合っていない。
	ラインメタルライントホターR1地対空ミサイル。二段式のロケットエンジンだが翼を含め木製パーツが多用されている。
ライントホターR3。R1の能力向上型だが、こちらはエンジンの試作で終わっている。
	これもラインメタルのラインボーテミサイル。やけに細長いがなんと四段式のミサイルらしい。今までの地対空ミサイルと違い、これは地上部隊支援用を目的に開発され、最高速度マッハ5.55が出たようだ。元々はラインメタルが開発しているように長距離砲の置き換えとして開発されていたが、実際に戦争に投入されたのは末期で、ベルギーのアントワープやポートに対して打ち込まれたらしいが、目立った戦果は上げられなかったようだ。
ラインメタルのFeuerlilie F25地対空ミサイル。固体ロケット推進で直径が25センチだｋらF25らしい…しかしこのミサイルも途中で実験が中止された。
	ヴァッサーファル地対空ミサイル。V2ロケットの地対空バージョンとして開発されただけあって形状が似ている。展示されているのは投下実験用のもの。
タイフン対空ミサイル。無線誘導ロケットで88mm砲に設置して撃つつもりだったらしい。
	Feurlilie F55地対空ミサイル。第二次大戦中のドイツ地対空ミサイル研究の最後のシリーズだったらしく、マッハ0.85〜1.2の間の遷音速域のデータ収集のため使用されたらしい。
別の部屋にあった戦後のフェアリーSTV空対空ミサイル。
	その他イギリス空軍で使われた地上車。
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