17シュタージ博物館
(その3)

2017年12月30日(土)
最上階には簡単な休憩室がある。元は会議室のようなスペース。
簡単な飲食の販売もあるのだが、恐らくここは会議の翻訳者スペース。そこに今はドイツのおばちゃんが当時のデスクを使いながら仕事をしているのがなんかシュールだ。
シュタージは行動を起こすと書かれた部屋。写真だと分かりづらいが、一応目の部分にモザイクが入っている。多分この人は、こんな格好をしただけで捕まったんだろうな…
東ドイツ国民が海外旅行に行く時に使った標準的なスーツケース。
シュタージが秘密捜索の為に使った解錠ツール。
ポラロイドのインスタントカメラ。西側の機材だが、シュタージでスパイ活動を行う時に使われた。
その他、ありとあらゆるシュタージの秘密道具や資料。
トラバントのドアに偽装された赤外線フラッシュ。合計13個の赤外線フラッシュがあり、それをフレキしガラスで偽装していた。赤外線は約20メートル先まで届いた。
夜間や照度が不足する環境下で隠密写真を撮るためのカールツァイスの特殊レンズ。カールツァイス自体が東西ドイツで会社が分割されたが、東ドイツのカールツァイスも世界に誇る光学機器メーカーだった。カールツァイスはシュタージからの要望でこの特殊レンズを開発し、合計25枚を生産、約21.5万マルクと高額だった。レンズは10〜40メートルの距離でオートフォーカスでピントを合わせることができ、レンジファインダーは赤外線レーザーで作動させた。このレンズに専用に開発されたカメラを取り付けて撮影したが、フィルムは西側のコダック製を使っていた。
フランス製の映画用カメラとピンホールレンズとルームミラー。壁に穴を開けてレンズを押し込み、壁の反対側では1mmの開口部があれば隣の部屋を撮影することができた。傾斜ミラーを使用することで、カメラの方向を自由に変えることができた。
部屋の扉は何故か重厚。
廊下にもキャビネットがびっしりと配置。
シュタージの活動の終焉の部屋。
シュタージが使用していたシュレッダー。今の機械と比べると随分と大掛かりで、外側が木製というのも驚きだ。
「蟹」と呼ばれた特殊な容器。シュタージは多くの文書をマイクロフィルムにコピーしてこの容器に保管、緊急時には防水加工されたこの容器ごと水の中に沈めることになっていた。
東ドイツ末期の1989年12月から1990年1月までの僅かな期間、国家安全保障局の責任者だったハインツ・エンゲルハートのオフィス。
この建物設立当初は副大臣室だった部屋。後にミールケの運転手とボディーガードの控え室として使われた。
(その2)
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