コンラッド・東京
シティ・エグゼクティブルーム

(その1)
http://www.conradtokyo.co.jp/

2006年2月25日(土)〜2月26日(日)
12時過ぎに車で到着、ドアを開けてもらい期待に満ちてエントランスに降り立つと、のっけからチェックインは15時からですと言われる。フロントに空き状況を確認する前にそう言われると少し不快、今回の滞在が不安になる。
とりあえず車と荷物を預け、近くにお昼が食べられるところがないか聞く。ホテルで食べようかとも思ったが、チェックイン前だと支払いを部屋付けにできず、従ってポイントが貯まらないのでやめておく。
同じビルの中にあるレストランで昼食を食べた後、シオサイトの中をぶらぶらする。旧新橋停車場跡等を見たあと銀座まで歩く。銀座通りの西の端、博品館やヤマハのある界隈まで意外と近かった。歩くと5〜10分ほど。
そのうちチェックインの時間が近づいたのでホテルに戻り、フロントのある28階へ専用エレベータで上がる。エレベータを降りてフロント方向へ進むと、「ご宿泊ですか?」と尋ねられる。その旨を伝えるとそのままフロントへ案内しようとするので「エグゼフロアに予約をしているんですが」と言うと37階でもチェックインできると言う。なんか対応が変だぞ?普段はエグゼフロアだと言えばそのままエグゼラウンジに案内しようとするが、この人の言い方だとどちらでチェックインしても良いように聞こえる。さらに「じゃぁラウンジに」とこちらが言っても、この先にあるエレベータで37階に行ってくださいと言うだけで案内しようとはしない。別に荷物も少ないし案内がなくても行けないことはないのだが、ここにも対応に違和感が…
ラウンジに到着すると、既に連絡されているらしく名前を呼んで出迎えてくれる。ラウンジ中央には壁に組み込まれたガスの炎がゆれる暖炉があり、その壁が大きくラウンジを2分している。
カウンターには2人の外国人女性スタッフがいたが、2人ともあまり日本語がうまくない。担当が違うのかもしれないが、他にも日本人らしきスタッフがラウンジ内をうろついているのにもかかわらず、誰も彼女らを助けようとはしない。それでもシンガポールから来たという彼女は、熱心に対応してくれた。
今日は週末とあってか、全て満室でアップグレードは出来ないと申し訳なさそうに言ってくる。せめてガーデン側へのアップはあるだろうとシティ側で予約したのがアダとなった。
続いて朝食の説明。朝食はこのラウンジと、28階のセリーズ、ルームサービスのどれか1つを選んで欲しいとのこと。ただこの場で選ぶわけではなく、予め朝食券を渡されて朝になってから好きな所を選べるようになっている。
最後に既に印刷されたレジストレーションカードにサインをするのだが、ここで2点疑問が。1つは宿泊料が予約時より何故か400円安い。これはチェックアウト時に理由が判明するのだが…
もう1点は、なぜか会社名がトヨタ自動車になっていた。ヒルトンに最初に泊まったのが名古屋だったからかな?一応名刺を渡して訂正しておいてもらう。
ここでまたいつもと違う違和感が。エグゼラウンジでチェックイン・アウトする時に連れの人間はラウンジのソファでゆっくり待つことになるのだが、その時は大抵なにか飲み物を用意してくれるが今回はそれがなかった。何人かスタッフはラウンジに居るのだが…
一通り手続きを終えると、チェックインをしてくれたスタッフがそのまま部屋まで案内してくれる。部屋に入れば普通、部屋の説明をしてくれるものだが、日本語があまり上手でない彼女は挨拶をするとそのまま立ち去ってしまった。
しばらくすると、ウェルカムフルーツとしてオレンジ2個とマカロンが5個届けられた。さらにしばらくしてから、預けてあったかばんが運ばれてくる。やっとここで落ち着くことができ、部屋の中の様子をまじまじと観察する。
アサインされたのは最上階の37階。どうも通常の階より若干天井が高く感じる。
エントランスは板張りになっていて落ち着いた感じ。一風変わった金の砂に銀の木立をイメージしたようなオブジェが置かれている。
クローゼットがあるところを境に、そこから先は梅の木をモチーフにしたような絨毯が敷かれており、外から靴で入ってくるとちょうどここが玄関のようなイメージで、板張りで靴を脱ぎ絨毯側でスリッパに履き替えるようにしていた。
クローゼットは天井まで扉が開く重厚な造り。3枚扉があり、狭い方の扉にはセイフティボックスと靴磨き、靴べら、アイロンとアイロン台等が置かれている。
クロゼットは観音開きで全開できるが、開けると扉が大きすぎて通路ぎりぎりまで飛び出すので、その間は通路を通れなくなる。クロゼットには数種類のハンガーが豊富に用意されており、下にはナイトウェアやスリッパが入っている引き出しが付きの家具が置かれている。
そのスリッパはコンラッドのロゴの入った普通に家庭で使われているようなやつで、スリッパを持って返らないでください、ロビーのショップで販売していますと注意書きが入っていた。
ベッドルームは天井ぎりぎりまで窓が配置されていてとても開放的だ。目の前にシオサイトのビル群がそびえ建つが圧迫感があるほではなく、東京らしいダイナミックな景色を見ることができる。
その窓際に添うようにソファが配置されている。中央にあるオットマンを組み込んで左右の壁から壁まで一杯に配された長いベンチのようなソファだ。そのオットマン部分には小さいガラスのテーブルが置かれ、ウェルカムフルーツはここにのせられた。
ソファには大小のクッションが左右に2つづつ置かれている。赤系の色のクッションは、シティ側のイメージ色だ。片方にはソファで横になって読書をするのにちょうど良い高さにスタンドが置かれている。
反対側のソファは、そこに座りながら使えそうな位置にテーブルが配置されている。ライティングデスクも兼ねているようだが、丸テーブルなのでなにか書きものをしたりPCを操作したりするには多少不便だ。テーブルに引き出しがあり、そこにレターセットが用意されている。
そのテーブルの上には電話とPHS、コンラッドのカレンダーが置かれている。電話はどこにかけるにしてもスターサービスというところを一度通すことになっていて、電話機にはスターサービスボタンが付いている。しかしせっかく付属するPHSにはスターサービスのボタンが無かった(気がつかなかっただけかもしれないが)。なにか電話をかける時はコードがが鬱陶しいからPHSを使いたかったが、結局使うことはなかった。
テーブルに付属する形で白い革張りの椅子が用意されている。見た感じぱっと目を引く色合いとデザインだが、仕事をする椅子としては腰が深すぎ、くつろぐには少し固すぎと中途半端な印象。そもそもテーブル自体もライティングデスクと兼ねたようなところがあるので、そういう意味では中途半端同士でコーディネイトされていて良いのかもしれない。
ベッドの反対側にある壁には薄型テレビが掛けられている。日立製のWooだった。部屋が広いせいか、うちのテレビより大きいはずなのだがそんなに大きく感じない。テレビが掛けられている壁は一段張り出しており、その張り出した部分が間接照明になっていて夜は良い雰囲気になる。

アーモア脇のバゲージ台
テレビの下にはアーモアが置かれている。このアーモアも木目なのだが表面がコーティングされているので、他の木目の家具と比べて浮いているように感じる。
さてアーモアの最上段の扉はなんと上に跳ね上がる珍しいデザイン。中にはDVDデッキとリモコン、コンラッドのCDが入っている。DVDをリモコンで操作しようとすると、常に扉を跳ね上げた状態にしなくてはならない。
しかしアーモアの上は急須等のお茶セットが置かれ、その他部屋のキーや財布といった小物を置くのに便利。それらが扉を跳ね上げている間は取り出しづらいという欠点があった。
DVDデッキの下は片方がミニバーになっており、もう片方は冷蔵庫になっている。ミニバーは上段と逆で扉を下に開ける。扉の裏側にはなぜか鏡がついていた。中は上下左右に計4つの引き出しがある。
それぞれコーヒーカップのセット、スナックのセット、酒類のセット、ポットとアイスボックス等のセットに分かれている。特に酒類は小箱に収められて綺麗に並べられている。ワインだけを収めている小さい隙間もあった。冷蔵庫は小さめで、既に収納されているドリンク類だけで一杯になっている。
ターンダウン前のベッドにはごろ寝用の抱き枕?とベッドカバーが用意されている。いずれもシティ側のイメージカラーの赤系で統一されている。枕はテンピュールやそば殻入りなど何種類かから選べるようだ。
シーリー製の大きめのキングサイズベッドはさすがに寝心地がよい。マットは若干固めの方だが、個人的にはこれくらいの方が良く寝られる。エジプト綿の真っ白なシーツも触り心地は抜群だ。
ベッドの左右にそれぞれライトが配置されているが、左右でデザインが異なる。バスルーム寄りのライトはナイトテーブルに置かれているタイプで、窓側のライトは壁から掛けられている。いずれも日本の提灯や行灯をモチーフにしたようなデザイン。そのそばに各種ライトのスイッチと窓側にはカーテン、don'tdisturb、Clean up等の各種スイッチが配置されている。
カーテンは内側のレースのカーテンが左右から、外側の遮光カーテンが上から移動してくる。スイッチはON/OFFのボタンではなく、Open / Stop / Closeが選べるダイヤル式。
don't disturb はボタンを押すと緑色に、Clean up は赤色にランプが光る。これは入口にあるライトも同じ色に光るのだが、入口のライトは間接照明になっていて良く注意しなければ最初は本当にアピールできているのかわからなかった。
窓側のベッドサイドには随分低い机が置かれている。ナイトテーブルと兼用なのだろうが、それでもベッドの高さより低いので使い勝手は悪い。ちなみにバスルーム側のナイトテーブルはベッドよりも若干高いのでメガネ等を置くにはちょうど良い高さだ。
そのテーブルの上には電話とメモ帳に目覚まし時計、ホテルディレクトリが収められた木箱が置かれており、このテーブルの高さに合わせた低い椅子も用意されている。本来、この四角いテーブルがもう少し背が高ければライティングデスクとして機能しているのだろうが、こんなところにもデザインの中途半端さを感じさせられる。
ベッド側の壁は天井まで届く梅の木のデザインが銀箔(?)でダイナミックに描かれている。といってもそんなに派手ではなく落ち着いたデザイン。
その梅の木にはうぐいすの小さいモニュメントがはめ込まれていて、遊び心が感じられる。
さて、有名なバスルームはガラス張りでベッドルームからは丸見え。一寸間違えるとラブホテルに見えなくもない。ただバスルーム側からブラインドを降ろすことができ、さらにブラインドの角度も調整することができる。
バスタブはバスルームの大きさからするとそれほど大きくない。なのでザブンとつかろうとしたり、ハンディシャワーを使おうとするとすぐに溢れ出しそう
だ。
配置は一番ベッドルーム寄りなので、ガラス越しにテレビを見ることができる。確かにこの方が、小型のテレビで見るよりは見やすいかもしれない。ちなみにバスルーム内にテレビの音声を流すことができる。
そしてバスルームで忘れてはいけないのがコンラッドダッグ。お腹を押すと音が出るのだが、結構音が大きくてびっくりした。しかこのダッグ、妙に背が高いせいかお風呂に浮かべるとすぐにひっくり返ってしまう。
シンクはダブルシンク。あまり2つ同時に使うことはないかもしれないが、あればあったで便利。ただ水受けが妙に浅いのと蛇口の位置が若干高くて勢いがあることもあって、水を出すとよく周りに飛び跳ねてしまう。高層階のわりには水圧は強かったが、水はけはイマイチだった。
その蛇口は横に倒すと水が出るタイプ。縦に倒して温度調整なので、最初は一瞬使い方を迷う。シンクのそばには無料のミネラルウォーターが予め用意されていた。
シンクのある真正面の壁には大きな丸い鏡が配置されている。鏡に沿うように丸くライトが点灯するが、これは俳優がメイクする時のセッティングと同じだそうで、なんでもこういう照明の当て方をするときれいに見えるんだとか。
鏡の下には大小2つの籠が置いてある。おそらく小さい方はゴミ箱で、もう片方は使用済みのタオルを入れる籠だろうと思われる。
シンクの隣にはアメニティが置かれているが、その位置はちょうどバスタブの正面にあたり、バスタブとアメニティが置かれている台との間は隙間が殆ど無い。さらにその奥には拡大鏡もあるのだが、どれもシンク側からは取りにくい配置になっている。もう少しここら辺は配置に工夫が必要ではないだろうか?
ちなみに同じ位置の台の下には体重計も置かれているが、これもいちいち引っ張り出さないと使えない。
鏡とは反対の壁には大きいタオルが3枚と2つのバスローブが掛けられている。
そしてバスタブと正反対の位置にはトイレとシャワーブースがある。これらのドアノブを兼ねたところに中サイズのタオルが2枚と体を洗うためのタオルもかけられている。
シャワーブースには最近流行りのレインシャワーがある。バスルームはベッドルームから丸見えなのに、シャワーブースとトイレはすりガラスで中が見えないようになっている。
確かにブラインドは開けておくことの方が多いだろうから、トイレは直接見えないようにしておいた方が良いかもしれない。
トイレは洗浄機能付きで特になんの変哲もない普通のもの。ただトイレットペーパーはコンラッドのシールが貼られている。
夕方、午前中にメンテナンスに出していたヴァイオリンを取りに一度車で外に行くために、スターサービス経由で玄関に車を回してもらう。下に降りる途中のエレベータでスタッフに声を掛けられた。話しをしている間にバレーパーキング時の車の預り証を部屋に忘れてきてしまったことを言うと、念のために確認しておきましょうといって、フロントからわざわざ電話してくれた。
外に行くと既に車が用意されていた。しかも誰も客がいないせいか、ベルが総出で5〜6人車の周りを囲んでお待ちかねされると、さすがに気がひける。
戻ってくると、流暢な日本語を話す外国人ベルがお出迎え。改めて駐車券をもらう。
帰ってきた時は既に18時くらい。ラウンジはカクテルタイムの時間なので行ってみる。
ラウンジに入ると係りの人にどこの席でもご自由にお座りください、と言われるので窓側のソファへ。座ってから部屋番号を聞かれ、飲み物のオーダーを取る。さすがにこの時間のラウンジは混んでいるが、全席埋まる程ではない。
軽い夕食を兼ねてオードブルをつまむ。ホットミールもあり、点心が2種類あった。チャイナブルーで作っているのかな?他にはチョコレートやスナックの他にチーズやクラッカー、デザート系等。
ドリンクはワインがワインクーラーに入れられている他、ソフトドリンクはコップと一緒に大型の冷蔵庫に入れられていて自由に飲める。
ラウンジには新聞や雑誌が用意されているのだが、一緒にタッチ入力式の10インチ程の端末が置かれている。自由に使うことができるらしいのだが人気のようで結局使うことができず、どういうものなのかは分からなかった。
部屋に戻ってからネットに接続してみる。しかし案内書に書かれている内容だけでは良く分からなかったのでスターサービスに聞いてみると、無線か有線かを聞かれる。無線だと言うとWEPキーとパスワードの書かれたカードを持ってきてくれた。カードはプラスチック製でスクラッチしてWEPキーとパスワードを見る仕組み。
持ってきてくれた若い男性スタッフは、サインをすると間違えてそのままカードを持っていこうとする。しかも帰った直後に伝票を渡し忘れたと行ってすぐにまたやってきた。
さすがに東京。ネットワークの選択を見ると、ずらりとネットワークが並んでおり、コンラッドは一番最上段に出てきた。
20時を過ぎた頃に客室係りがターンダウンにやってきた。随分遅い時間だ。先ほど外出した時やラウンジで食事をしている間にターンダウンしておけば良いのに、またまた内部での連携の悪さを感じさせる。
ターンダウンはベッドカバーと抱き枕をしまい、何故か枕を一つだけ増やして置き、かのコンラッドベアを寝かせる。
それと枕元にミネラルウォーターをセット。バスルーム内の点検を行い終了。たいしたことはやってなさそうだったが、おばちゃんが2人がかりで行ったわりには時間がかかった印象だ。
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